児童書です。

読書感想文にいいのないかなぁ〜と探していて目に入りました。
え〜〜?吉本隆明ってどうよ!と思う人もいるだろうけど、
この本の吉本さんは、
男親として、男の子に「しっかり生きろ」といいたいお父さんでいいなぁ!と素直に思いました。
(そういや、娘に「ばなな」ってつけたんだよなぁ。)

新聞を読んで世の中ってもんを大づかみに知って、自分の頭で考えるんだよ、ということや、

個人て、3つあるんだよ。
「社会で役割を果たす自分」と、「取替えのきかない個人としての自分」と、「家族の一員としての自分」。
この3つをごちゃまぜにしないで次元の違う3つのものだとちゃんとわかること。
「そうしないと、個人だけで解決するべきことを、
国家の問題に直接適用して考えてしまったり、
他人の精神的な問題を、自分と同じように考えて首を突っ込んでしまったりという
間違いを犯してしまうことがあるのです。」
まったくだ。

不必要に「個人としての自分」を傷つけないですむし、
他人への要求ばかり高くなってしまうことも防げるし、
自分自身が混乱してしまうこともない。

わかりやすい文体で、
社会とかかわりあいながら自分をどう生きていくか、を、語ってくれてます。

宗教や、犯罪や、戦争や、国家や、人の死まで話しは及び、
だから考えろ。
人間は自分が生きた時代を引き受けていくしかない。
と結んでいます。

自分の目で見て、つかんで、自分の頭で考えろ、という呼びかけで終わるこの本は、
これから自分を見つめて、今の己を越えていこうとするこどもに
素直に読める手引書だ、と思いました。

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