おさるのおうさま

2007年10月17日 読書
ハルが歩けるようになって
ぼちぼち母の外遊びも活発になってよろしいのではないか。と思う今日この頃。

なんだかばんばん予定が誰かによって組まれてゆきます。
オリエンテーリングの受付やってちょうだい、だの
フリーマーケットの値段付けを手伝って、だの
ストローミュージックのコンサートの実行委員になってね、だの
1歳児の託児をおねがい、だの
教育委員会に行きましょうよ、調整してね、だの
市議さんに話しつけておいてね、だの
市長との懇談会わかってるわね?、だの
バリアフリー探検のつきそいにきて、だの
大人の工場見学行くでしょ?だの
パンフレットの印刷仕分け手伝ってね、だの

「子、子連れなんだけど。」
「いい!いい!つれてきて!」

断れない性格の母に連れられて、ハルたんは県庁にもゆきました。
うう。母はですね、「遊び」にゆきたいのですよ!

そんなこんなで 読み聞かせも再開です。

いとうひろしさんの「おさるのおうさま」を選びました。
人権の秋(学校で人権教育や講演会が増えてくる)だしね。

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小さな島で楽しく暮らすおさるくんのもとに
おもちゃのサルが流れ着きます。

これは王様に違いない。だって王冠を両手に持っているもの。
親切にしてあげなくちゃ。とバナナをあげたり、木の葉のベッドを作ってやったりいろいろ世話を焼きますが、
王様はどれも気に入りません。
歯をむいて王冠を打ち鳴らすばかりです。

めんどくさくなっておさるくんは仲間のところへ戻り、ご飯を食べリラックスしました。
ときどき王様の打ち鳴らす王冠の音が聞こえたような気がしたけど。

かわいい小さな妹と遊ぶことにしました。
しばらく仲良く遊ぶうち
妹はぐずぐずしだして、しまいにゃ大泣きしてきました。
バナナも木の葉のベッドも気に入りません。

いもうとが王様になってしまったようで怖くなってしまいました。

お母さんがきておっぱいをあげてあやすと、いもうとはもとのかわいい小猿になりました。

おさるくんは、「おかあさんならおうさまのきもちがわかるかも!」と
王様のところへおかあさんをつれてゆきますが
王様は、もう、いなくなっていました。

おかあさんは笑って言います。
お母さんにも王様の気持ちはわからないと思うわ。
お母さんには妹ちゃんやおさるくんが王様に思えることもある。

えっ。みんながおうさまになっちゃったら!たいへんだよそんなの!
たいへんだよね!?
と心配するおさるくんですが、お母さんはそうかしら?と笑っています。

お母さんが帰ったあと、おさるくんは王様のことを考えました。

王様はいやだし、何をしてほしかったのかわからなかったけど。
でも。
もう少し、そばにいてあげてもよかったな。
もう少しだけ。

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自分以外の誰かのことなんて簡単に「わかった」りはしない。
人の気持ちをわかってあげるのは とってもむつかしいことなんだ。
そこんとこを ああ、そうだなぁ、と気づくとこから
ひともじぶんも大事にできるひとになれるんだと わたしは思う。

子どもたちは、気づいたかなぁ。
ちょっとずつ、じん、と沁みていけばいいなぁ、と思いながら読みました。

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