不明のお年寄り。

ヒゲくんが、そんなことなんでやねん、という。
しんで、そのあと どうすんねん!と。
無理やろ!かくしとくのなんか!と。

考えてみた。

兄は心肺停止になった母のために救急車を呼んだので
母は病院へ運ばれた。
病院では死亡診断書をもらった。

呆然としている兄に、
「これ持って、市役所行って、死亡届出してきて。」と言った病院関係者。
「自宅でなくなってはるから、検死検案書を、検死医とこ行ってもらってこなあかんで。」と言った警察関係者。

ひとが一人死んで、戸籍から除籍する手続きをするのは、遺族の仕事なのか、と知った。
病院からも、警察からも、除籍の手続きは申請されない。
死亡届けが出されてはじめて埋葬許可が下りる。
許可がおりたら火葬場が使える。
許可が下りなければ火葬場は使えない。

市役所の窓口で、なんども母が死にました、と繰り返して
年金も健康保険も介護保険も水道料金の名義変更も
みんな遺族がする。

「亡くなった人を確認する作業」がなにひとつリンクしていないお役所仕事。
呆然と立ち尽くす遺族がよろよろとひとつひとつの窓口へ向かう。

悪意があってしない人もいるかもしれないが
良心的でもわからなかったり、できなかったりする人も多いだろう。

亡くなっているのに、年金の名簿では生きているお年寄りたちの
理由のひとつめに、部署またがりのシステムの不備があるのではないか。




ふたつめは、
「ああ~ばあさん、しんでもたー。
ばあさん、さみしないように、松の木の根元に埋めといたるでな。」
なあんて爆発的行動力があるお年寄りって、いっぱいいる気がすること。
「なんでや。わし、ちゃんと埋めたがな。」とか言いそうな。



ふたつめを聞いたヒゲくんは、
ボケてるやん、といったが、
わたしがしんだら、庭に埋めたるって、
前にあなた言ってましたよ・・・・・。

コメント

霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2010年8月10日10:12

>ばあさん、さみしないように、松の木の根元に埋めといたるでな。」

 あ~、ありそうありそう(^^;)”
 特に「戦中派」世代の生き残りの人とかは、軽くボケちゃえば、「それが当たり前」という記憶に戻っちゃうでしょうし……。

 性善説な明るいご意見で、心が和みましたよ、ありがとう♪

きゃおる
2010年8月10日10:47

毎朝、散歩にいって、なんまんだぶー、あん!ゆうてね。

魚
2010年8月12日7:52

それを言うなら、まんまんちゃん、あん!じゃないか(笑)

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