年末に勉強しようと思って借りてきていたエクセルとフォトショップとパワーポイントの教本を返却。
ちょっと読み切れなかったけども
おにいちゃんからデータを送ってもらったときに
「JPEGで送って。フォトショで加工する」とか
「住所エクセルで送って。あて名印刷するから。」とか
の際にちょい見するのに、大変役立ちました。
これも偶然なのかしら。
鍛えられるねぇ。
ふだん、児童書まがいか、タレント本のよーな、
ゆるーい本ばっかり選ぶミーちゃんが
心理学や宗教の書架の前にいて
「へこんだ時のナンヤラ」とか
「やる気アップのナンヤラ」とか
「心が軽くなるナンヤラ」とか
「運気が上がるおまじないのナンヤラ」」とかを大量に借りていました。
帰ってきたら
その本を見ながら
「邪気を払うおまじない~」と言いながら
わたしに塩をまいてくれました。
・・・ありがたいやら、めいわくやら。いい子だとは思うんだけど。
ちょっと読み切れなかったけども
おにいちゃんからデータを送ってもらったときに
「JPEGで送って。フォトショで加工する」とか
「住所エクセルで送って。あて名印刷するから。」とか
の際にちょい見するのに、大変役立ちました。
これも偶然なのかしら。
鍛えられるねぇ。
ふだん、児童書まがいか、タレント本のよーな、
ゆるーい本ばっかり選ぶミーちゃんが
心理学や宗教の書架の前にいて
「へこんだ時のナンヤラ」とか
「やる気アップのナンヤラ」とか
「心が軽くなるナンヤラ」とか
「運気が上がるおまじないのナンヤラ」」とかを大量に借りていました。
帰ってきたら
その本を見ながら
「邪気を払うおまじない~」と言いながら
わたしに塩をまいてくれました。
・・・ありがたいやら、めいわくやら。いい子だとは思うんだけど。
母のおともだちを中心に寒中見舞いでお知らせをおくらねば。
年賀状なんてなくてもいい派の人に ぜひ、お知らせしたい。
「亡くなった時に、どんなに年賀状が遺された者に重宝するかを考えて、今からでもいいから出しておくことだ!」
住所録があっても、
最近のお付き合い状況がどうだったか、
住所が変更していないか、
喪中ハガキが当の本人からきてたりしてないか、
こんなによくわかるデータベースはほかにない。
重要。年賀状、重要。
とりあえず昨年の年賀状と喪中ハガキをリストアップ。
さらに短歌会の名簿に印のある人をリストアップ。
住所録は、ちゃんと
「短歌会A」「短歌会S」「野鳥の会」「歩こう会」「同級生」と見出しをつけて分類してくれてあったので
照合がしやすかった。
重要。分類ごとの住所録。五十音順など、意味がないです。
ざっとリストアップして約60人。
プリントアウトして
この方と、よく遊びに行ってたなぁ。
この方は、歌ともだち。
この方は、野鳥の会の先生。
とわたしのわかる方にはお礼をひと言書き添えた。
すげいな。おかあちゃん。
わたしの年賀状より多いよー。
年賀状なんてなくてもいい派の人に ぜひ、お知らせしたい。
「亡くなった時に、どんなに年賀状が遺された者に重宝するかを考えて、今からでもいいから出しておくことだ!」
住所録があっても、
最近のお付き合い状況がどうだったか、
住所が変更していないか、
喪中ハガキが当の本人からきてたりしてないか、
こんなによくわかるデータベースはほかにない。
重要。年賀状、重要。
とりあえず昨年の年賀状と喪中ハガキをリストアップ。
さらに短歌会の名簿に印のある人をリストアップ。
住所録は、ちゃんと
「短歌会A」「短歌会S」「野鳥の会」「歩こう会」「同級生」と見出しをつけて分類してくれてあったので
照合がしやすかった。
重要。分類ごとの住所録。五十音順など、意味がないです。
ざっとリストアップして約60人。
プリントアウトして
この方と、よく遊びに行ってたなぁ。
この方は、歌ともだち。
この方は、野鳥の会の先生。
とわたしのわかる方にはお礼をひと言書き添えた。
すげいな。おかあちゃん。
わたしの年賀状より多いよー。
戒名と一緒にいただいた先生のお手紙に
「今は、写真から起こしてそのままお位牌を作るということもできるそうです。」
と書いてあった。
先生の直筆をそのまま位牌に彫る、ということかな。
位牌の注文なんて人生初だ。
どこで買えばいいのやら
相場がいくらなのやらサッパリだ。
こんなときに頼りになるのがヒゲくん母、おかあさまだ。
「おかあさん、お名前いただいたけど、お位牌どうしたらいいかわからへん。」
と相談して、いっしょに商店街の仏壇屋に行くことにした。
店主はおばあさん。
50がらみの息子兄弟がふたり、ばあさんの脇を固める。
ガラスケースの中から次々と塗りの位牌を出してきて並べるおばあさん。
値札には黒い文字で書かれた定価と、赤い文字で書かれた特価が上下に書いてある。
どの位牌も全部40%オフ以上の特価ですが、そういうもんなの?位牌って。
56,000円のと36,500円のと19,500円のと19,000円のを並べたところで
「どれにする?」とおばあさん。
わ。わからん。なにがどうなのか。
おかあさあ~ん、どれがなに?
「待って、メガネがないとなんにも見えん」
早くメガネかけて~~
メガネをかけて位牌をひとつひとつ手にとって裏表じっくり観察したおかあさん、
「みんなたいしてかわれへんな。これ、なにがちがうの。」とおばあさんとやりあってくれました。
金キラが多いか少ないか、彫り物がちょっと違うか程度のちがいか、と見極めたおかあさん、
「19,500円で、ええんとちゃう。」と無難なところに着地してくれました。ありがとう。
で、これにですね、直筆で彫っていただきたいんですけども。とお願いしたら
「いやー、いまはみんなコンピューターで彫るから、そんなんできやん。」とおばあさん。
コンピューターが彫るわけないやろーwとか
コンピューターで処理するからこそ転写が可能と違うんか~いwwとか
つっこみたい。
つっこみたいがつっこめないシチュエーションが商店街の仏壇屋。
「ちゃんとやっときます。」に、まかせるしかない。
おばあさんが文字数を数えて「一文字80円!」と叫ぶと
隣に控えた息子Aが文字数を数え始め、
奥に控えた息子Bが戒名のコピーを取りに行った。
とりあえず頼んで帰ってきた。
が、おかあさんもわたしも、なあんとなく腑に落ちない注文だったので
ほかも当たることにしてみた。
翌日、あっさり
「直筆彫りのお位牌、ご注文承ります」というところが見つかって
そっちにしました。
位牌の形にも意味があると教えてもらって、
「たくさんの人に慕われた人でした」の意味のお位牌にしました。
あぶなかった。
もうちょっとで
「春の日のようにほのぼのとした人生でした」のお位牌にするとこやった。
そんなわけないやん。な。おかあちゃん。
「今は、写真から起こしてそのままお位牌を作るということもできるそうです。」
と書いてあった。
先生の直筆をそのまま位牌に彫る、ということかな。
位牌の注文なんて人生初だ。
どこで買えばいいのやら
相場がいくらなのやらサッパリだ。
こんなときに頼りになるのがヒゲくん母、おかあさまだ。
「おかあさん、お名前いただいたけど、お位牌どうしたらいいかわからへん。」
と相談して、いっしょに商店街の仏壇屋に行くことにした。
店主はおばあさん。
50がらみの息子兄弟がふたり、ばあさんの脇を固める。
ガラスケースの中から次々と塗りの位牌を出してきて並べるおばあさん。
値札には黒い文字で書かれた定価と、赤い文字で書かれた特価が上下に書いてある。
どの位牌も全部40%オフ以上の特価ですが、そういうもんなの?位牌って。
56,000円のと36,500円のと19,500円のと19,000円のを並べたところで
「どれにする?」とおばあさん。
わ。わからん。なにがどうなのか。
おかあさあ~ん、どれがなに?
「待って、メガネがないとなんにも見えん」
早くメガネかけて~~
メガネをかけて位牌をひとつひとつ手にとって裏表じっくり観察したおかあさん、
「みんなたいしてかわれへんな。これ、なにがちがうの。」とおばあさんとやりあってくれました。
金キラが多いか少ないか、彫り物がちょっと違うか程度のちがいか、と見極めたおかあさん、
「19,500円で、ええんとちゃう。」と無難なところに着地してくれました。ありがとう。
で、これにですね、直筆で彫っていただきたいんですけども。とお願いしたら
「いやー、いまはみんなコンピューターで彫るから、そんなんできやん。」とおばあさん。
コンピューターが彫るわけないやろーwとか
コンピューターで処理するからこそ転写が可能と違うんか~いwwとか
つっこみたい。
つっこみたいがつっこめないシチュエーションが商店街の仏壇屋。
「ちゃんとやっときます。」に、まかせるしかない。
おばあさんが文字数を数えて「一文字80円!」と叫ぶと
隣に控えた息子Aが文字数を数え始め、
奥に控えた息子Bが戒名のコピーを取りに行った。
とりあえず頼んで帰ってきた。
が、おかあさんもわたしも、なあんとなく腑に落ちない注文だったので
ほかも当たることにしてみた。
翌日、あっさり
「直筆彫りのお位牌、ご注文承ります」というところが見つかって
そっちにしました。
位牌の形にも意味があると教えてもらって、
「たくさんの人に慕われた人でした」の意味のお位牌にしました。
あぶなかった。
もうちょっとで
「春の日のようにほのぼのとした人生でした」のお位牌にするとこやった。
そんなわけないやん。な。おかあちゃん。
母の戒名をお願いした先生からお手紙が届いていた。
急ぎません、とお伝えしたのに1月2日に出していただいてある。
先生、せっかくのお正月を暗い気持ちでお迎えになったのではなかろうかと痛む。
達筆でかかれた、母の名前は
「明るくこだわりのない方でしたから」と明浄院
「アララギのアラの音をとって」安楽
こんなご縁は、母の徳だなぁ、と思っていたけれど
戒名にも徳の字が入った。
やっと、名前がついた。
先生に電話でお礼を申し上げる。
しっかりお礼を、と思うのに
すてきな名前をつけていただいたご縁のありがたさに
やっとこれで一区切りがついたと思う安堵に
次々と感情がこみあげてきてしまって声が詰まる。
情けないわたしを電話の向こう側で
待っていてくださる先生。
ゆったりと間をおいてかけてくださる言葉があたたかい。
電話を終えてから自然と合掌。
まことに徳の高いお坊さんて、すごいなぁ。
急ぎません、とお伝えしたのに1月2日に出していただいてある。
先生、せっかくのお正月を暗い気持ちでお迎えになったのではなかろうかと痛む。
達筆でかかれた、母の名前は
「明るくこだわりのない方でしたから」と明浄院
「アララギのアラの音をとって」安楽
こんなご縁は、母の徳だなぁ、と思っていたけれど
戒名にも徳の字が入った。
やっと、名前がついた。
先生に電話でお礼を申し上げる。
しっかりお礼を、と思うのに
すてきな名前をつけていただいたご縁のありがたさに
やっとこれで一区切りがついたと思う安堵に
次々と感情がこみあげてきてしまって声が詰まる。
情けないわたしを電話の向こう側で
待っていてくださる先生。
ゆったりと間をおいてかけてくださる言葉があたたかい。
電話を終えてから自然と合掌。
まことに徳の高いお坊さんて、すごいなぁ。
資源ごみの日だ。
役所が開く日だ。
ゴミを仕分けて捨てた。
このあともおにいちゃんが一人で仕分けしやすいように
ゴミ置き場も整えた。
従前戸籍のある市役所に電話をかけて
戸籍の取り寄せの手続きを確認する。
郵便小為替を用意する。
法務局に行って
権利書と用意できたとこまでの戸籍を見せてこのあとの相続の相談をする。
昼過ぎに、だいたい、作業が終わった。
「このあとは、なにするの。」とヒゲくん。
きのうが仕事始めだったはずのヒゲくん。
奥さんが大変なんだからいいよ、喪中で神宮にお参りできないんだからいいよと
帰らなくてもよいことになって、今日は手持無沙汰です。
わたしはおかたづけをしたり、お花を生けかえたり、本棚の整理をしたり
したいことがたくさんあるけれど。
「ボクだけ帰ってもいいけど、することないなら、もう帰ろうか?」
「することなにもないのに、おってもしゃあないやん。」
「もう今日帰ってもええのとちゃうの。」
作業がないから いなくていい
っていうことじゃないんじゃないかなぁ。
電話やメールで出来る作業だから いなくていい
っていうことじゃないんじゃないかなぁ。
「子どもらに勉強させなあかんのとちゃうの。」
「もう、今から帰ろう。」
泣き出しそうになるたびに
がまんしてしまうくせがついています。
なんて言ったらわかってもらえるの。
にちじょう のことを考えたら
帰りたくない とは言えませんでした。
こころをおいてきたらこうなるのか
帰り道は眠っていて気がついたら雪でした。
役所が開く日だ。
ゴミを仕分けて捨てた。
このあともおにいちゃんが一人で仕分けしやすいように
ゴミ置き場も整えた。
従前戸籍のある市役所に電話をかけて
戸籍の取り寄せの手続きを確認する。
郵便小為替を用意する。
法務局に行って
権利書と用意できたとこまでの戸籍を見せてこのあとの相続の相談をする。
昼過ぎに、だいたい、作業が終わった。
「このあとは、なにするの。」とヒゲくん。
きのうが仕事始めだったはずのヒゲくん。
奥さんが大変なんだからいいよ、喪中で神宮にお参りできないんだからいいよと
帰らなくてもよいことになって、今日は手持無沙汰です。
わたしはおかたづけをしたり、お花を生けかえたり、本棚の整理をしたり
したいことがたくさんあるけれど。
「ボクだけ帰ってもいいけど、することないなら、もう帰ろうか?」
「することなにもないのに、おってもしゃあないやん。」
「もう今日帰ってもええのとちゃうの。」
作業がないから いなくていい
っていうことじゃないんじゃないかなぁ。
電話やメールで出来る作業だから いなくていい
っていうことじゃないんじゃないかなぁ。
「子どもらに勉強させなあかんのとちゃうの。」
「もう、今から帰ろう。」
泣き出しそうになるたびに
がまんしてしまうくせがついています。
なんて言ったらわかってもらえるの。
にちじょう のことを考えたら
帰りたくない とは言えませんでした。
こころをおいてきたらこうなるのか
帰り道は眠っていて気がついたら雪でした。
家の大掃除をする。
ソファーを動かし、絨毯を敷き直し、床の間を整える。
母が寝室と書斎にしていた部屋もしっかり掃除機をかける。
資源ごみに出せるようまとめられるものを次々と仕分けする。
作業場を片づけていたら
トルソーに作りかけの春のコートがかかっている。
あとはボタンホールとボタンだけだ。
軽い生地。
あったかくなったらこれを着て金剛山に行くつもりだったんだろうな。
レースを縁どりにしたチュニックも作業台に残っていた。
流行をはずさないねぇ。
服の型紙は たぶん 古紙の資源ごみに出すんだろうけれど
とても出せない。
帽子の台がたくさん整頓されて並べてある。
母は帽子を作って売っていたこともあった。
ベレーやキャスケットの台が一番手前においてある。
何十個も帽子が出てきたけれど
買った帽子はわたしがあげた麦わら帽子だけだった。
土地の権利所が見つからないーと言うので
ヒゲ君と兄に次々と小引き出しを渡して中身の点検をまかせる。
古い古い書類がどんどん出てくる。
めずらしいコインやめずらしい勲章なんかも箱に入ったまま出てくる。
男の子ていうのはああいう宝探しみたいなことをしてるとおとなしいのね。
土地の権利書は、和紙に書かれた古いのが
小引き出しの底紙の下から出てきた。
「いやあ、よかったよかった。さあ、じゃあ、もう飲んでええなぁ。」
とおっさん二人は4時過ぎから飲み始めたので
八宝菜と餃子を作ってあてがっておいて
母子でお買い物に出かけた。
なんだかくたくた。
ソファーを動かし、絨毯を敷き直し、床の間を整える。
母が寝室と書斎にしていた部屋もしっかり掃除機をかける。
資源ごみに出せるようまとめられるものを次々と仕分けする。
作業場を片づけていたら
トルソーに作りかけの春のコートがかかっている。
あとはボタンホールとボタンだけだ。
軽い生地。
あったかくなったらこれを着て金剛山に行くつもりだったんだろうな。
レースを縁どりにしたチュニックも作業台に残っていた。
流行をはずさないねぇ。
服の型紙は たぶん 古紙の資源ごみに出すんだろうけれど
とても出せない。
帽子の台がたくさん整頓されて並べてある。
母は帽子を作って売っていたこともあった。
ベレーやキャスケットの台が一番手前においてある。
何十個も帽子が出てきたけれど
買った帽子はわたしがあげた麦わら帽子だけだった。
土地の権利所が見つからないーと言うので
ヒゲ君と兄に次々と小引き出しを渡して中身の点検をまかせる。
古い古い書類がどんどん出てくる。
めずらしいコインやめずらしい勲章なんかも箱に入ったまま出てくる。
男の子ていうのはああいう宝探しみたいなことをしてるとおとなしいのね。
土地の権利書は、和紙に書かれた古いのが
小引き出しの底紙の下から出てきた。
「いやあ、よかったよかった。さあ、じゃあ、もう飲んでええなぁ。」
とおっさん二人は4時過ぎから飲み始めたので
八宝菜と餃子を作ってあてがっておいて
母子でお買い物に出かけた。
なんだかくたくた。
実家に着いたとたん、幼馴染くんがお線香をあげに現れる。
掃除まだやねんあとで来て、といいたいところを
ま、あんたならかめへんわ、と上がってもらったら
幼馴染くんのおかんもやってきた。しまった。
自宅でコロリと旅立った母の最後を根掘り葉掘り聞こうとなさる。
彼女はご近所有数のスピーカー夫人なので、ここでぬかってはならじと、
おにいちゃんがとてもがんばってくれたのよ
最後にありがとうって言って眠るように亡くなったのよ、と
いいことだけをやわらかーくお伝えしておかえり願う。
幼馴染くんはたまたま久しぶりに里帰りしてきたら
荷物置くなりちょっと行って様子見てこいと露払いをさせられたらしい。
・・・・あんたとこのおかあさんも、あいかわらずやねぇ。
「そやからオレ、学校から帰ったらうち帰らんとここ来てたやないか。」
そやったなぁ。ランドセルしょってたなぁ。あんた。
お茶も出さずにお帰ししてしまった。
弔問、て、迎える側の準備がいるものなのだと、これでわかった。
これも準備リストに入れておかねば。
お悔やみ関係の引き出し、お参りされる側としてはからっぽに近い。
それにしてもほんとうに大阪の友だちには助けられた。
生命保険会社に勤める後輩からは
「死亡届を提出する前に銀行預金を全部引き出せ」とメールが来たり
市役所勤めの先輩からは
「年金手帳がなくても滅失届でOKだ。」と細かい手続きの指導メールが来たり
よってたかって支えてくれたおかげでがんばれた。
おっさんは こころやさしい。
掃除まだやねんあとで来て、といいたいところを
ま、あんたならかめへんわ、と上がってもらったら
幼馴染くんのおかんもやってきた。しまった。
自宅でコロリと旅立った母の最後を根掘り葉掘り聞こうとなさる。
彼女はご近所有数のスピーカー夫人なので、ここでぬかってはならじと、
おにいちゃんがとてもがんばってくれたのよ
最後にありがとうって言って眠るように亡くなったのよ、と
いいことだけをやわらかーくお伝えしておかえり願う。
幼馴染くんはたまたま久しぶりに里帰りしてきたら
荷物置くなりちょっと行って様子見てこいと露払いをさせられたらしい。
・・・・あんたとこのおかあさんも、あいかわらずやねぇ。
「そやからオレ、学校から帰ったらうち帰らんとここ来てたやないか。」
そやったなぁ。ランドセルしょってたなぁ。あんた。
お茶も出さずにお帰ししてしまった。
弔問、て、迎える側の準備がいるものなのだと、これでわかった。
これも準備リストに入れておかねば。
お悔やみ関係の引き出し、お参りされる側としてはからっぽに近い。
それにしてもほんとうに大阪の友だちには助けられた。
生命保険会社に勤める後輩からは
「死亡届を提出する前に銀行預金を全部引き出せ」とメールが来たり
市役所勤めの先輩からは
「年金手帳がなくても滅失届でOKだ。」と細かい手続きの指導メールが来たり
よってたかって支えてくれたおかげでがんばれた。
おっさんは こころやさしい。
「おとしだま」をおばあちゃんからもらったハルさん。
「おかね」だから、「おかいもの」ができると、踏んだ。
貯金箱にいれておこうね、と預かろうとしたら
「そんなの!ハーちゃんが、かなしくなっちゃう!!」と猛抗議。
ではどうするか。
んー。お財布にいれますか?このカエルちゃんのおさいふ、あげましょうか?
「うん!!」
カエルのお財布をパンダのリュックに入れ、
「では、ハーちゃんは、いってきまっしゅ!」とどこかへゆこうとなさる。
近所のドラッグストアにモックン(兄)のコーラを買いにゆくのだそうだ。
母「頼んだの?」
モ「頼んでない。」
ハ「でも!のどが乾いてる!」
母「お茶でいいと思う。」
ハ「レモンティーも買う!」
母「それならうちで淹れたほうがおいしい。」
ハ「だって!ハーちゃんはおかいものにゆく!」
・・・・・・・・。
母「ハーちゃん、免許持ってないからひとりでお買いものできないよ。」
ハ「めんきょ?」
モ「そーだよ。ひとりでお買いものするのには免許がいるんだよ。ハーちゃんまだ持ってないでしょ。」
ハ「うん。」
モ「だから、だれか免許もってる人と一緒にいかなきゃねー。ミー、いっしょに行って来いよ。」
ハ「ハーちゃん、ひとりで!」
ミ「だから、ハーちゃん、免許ないでしょう?持ってる?」
ハ「・・・もってましゅ。」
ウソーwww見せてみーwwwwwwと全員でツッコむと、
ハ「・・・なかた。」と残念そうに不携帯を告白された。
結局、ミーちゃんがついてゆくことになり、
ハーちゃんはひとりでかごを持って店内を回り、
1.5リットルのコーラを買おうとして
「それは重いよ。」とアドバイスを受け500mlに変更してかごに入れ、
おう、と気がついて、自分用になっちゃんを1本追加し、
同伴のお礼にミーちゃんにハイチュウを選んだ。
カエルのお財布からこれで買うんだよ、って入れてもらった500円玉を出し、
パンダのリュックからエコバックを出して商品を入れてもらい、
「ぬーーぅおぅ~~~~!おかあちゃぁあああん!かってきたーーーー!」
と、うなりを上げて走って帰ってきた。
リアル「よつばと!」だ。スゲーおもしろい。スゲー和む。
ハルはやっぱり神シャマだとおもう。
「おかね」だから、「おかいもの」ができると、踏んだ。
貯金箱にいれておこうね、と預かろうとしたら
「そんなの!ハーちゃんが、かなしくなっちゃう!!」と猛抗議。
ではどうするか。
んー。お財布にいれますか?このカエルちゃんのおさいふ、あげましょうか?
「うん!!」
カエルのお財布をパンダのリュックに入れ、
「では、ハーちゃんは、いってきまっしゅ!」とどこかへゆこうとなさる。
近所のドラッグストアにモックン(兄)のコーラを買いにゆくのだそうだ。
母「頼んだの?」
モ「頼んでない。」
ハ「でも!のどが乾いてる!」
母「お茶でいいと思う。」
ハ「レモンティーも買う!」
母「それならうちで淹れたほうがおいしい。」
ハ「だって!ハーちゃんはおかいものにゆく!」
・・・・・・・・。
母「ハーちゃん、免許持ってないからひとりでお買いものできないよ。」
ハ「めんきょ?」
モ「そーだよ。ひとりでお買いものするのには免許がいるんだよ。ハーちゃんまだ持ってないでしょ。」
ハ「うん。」
モ「だから、だれか免許もってる人と一緒にいかなきゃねー。ミー、いっしょに行って来いよ。」
ハ「ハーちゃん、ひとりで!」
ミ「だから、ハーちゃん、免許ないでしょう?持ってる?」
ハ「・・・もってましゅ。」
ウソーwww見せてみーwwwwwwと全員でツッコむと、
ハ「・・・なかた。」と残念そうに不携帯を告白された。
結局、ミーちゃんがついてゆくことになり、
ハーちゃんはひとりでかごを持って店内を回り、
1.5リットルのコーラを買おうとして
「それは重いよ。」とアドバイスを受け500mlに変更してかごに入れ、
おう、と気がついて、自分用になっちゃんを1本追加し、
同伴のお礼にミーちゃんにハイチュウを選んだ。
カエルのお財布からこれで買うんだよ、って入れてもらった500円玉を出し、
パンダのリュックからエコバックを出して商品を入れてもらい、
「ぬーーぅおぅ~~~~!おかあちゃぁあああん!かってきたーーーー!」
と、うなりを上げて走って帰ってきた。
リアル「よつばと!」だ。スゲーおもしろい。スゲー和む。
ハルはやっぱり神シャマだとおもう。
人体の不思議。
味覚がビミョーにヘンです。味の加減に自信が持てない。
なので、ここはおでんだー!と、31日からおでんを大量に作りました。
おでんはいい。なぁんにもしなくていい。
人体の不思議。
生理がとびました。どういう仕組みか月末の貧血ウィークが免除されました。
へたってる場合じゃないので助かる。
よっぽどしんどいってことかねこれは。
とにかく「横たわる」か。
と、横たわりの仙人をやっていたら、
初日の出クルージングから帰ってきたヒゲくんが
「あれ?しんどいの?大丈夫?」とかいうので
これは良い教育の機会だ、と思い
「あのね。大 丈 夫 じ ゃ な い ん で す よ 。」
と、教えておきました。
見りゃわかるだろう、というようなことがわからないという人が時々いますが
たまたまそれがオットだった場合、
ハッキリ言ってさしあげる、というとこからつきあいを始めねばなりません。面倒です。
わからない、だけで、悪気がないので「もう撃つぞコラ。」というわけにもいきません。
あ、そうか。大丈夫じゃないんだ。とわかったようで、
「またおでんー」と言わなくなりました。エライエライ。
ヒゲくんご実家から、年賀においでよと言われたので孫の顔を見せに行くと
見なくたってわかる、というタイプのお義母さんがヒゲくん(実の二男)をじわじわとイビッてました。
さすが、おかあさん、エクセレントです。
効果があったのか、
大阪までボクが運転する。
ETCを買いに行こう。
と言いだしました。
おお。やさしさ発動か。やればできるこ。
「どうしても環状線沿いの三田屋(焼き肉屋)に行きたいし。」
んー、おでんに飽きたのね。
やさしさ値、なかなか基準値を超えないですなぁ。
味覚がビミョーにヘンです。味の加減に自信が持てない。
なので、ここはおでんだー!と、31日からおでんを大量に作りました。
おでんはいい。なぁんにもしなくていい。
人体の不思議。
生理がとびました。どういう仕組みか月末の貧血ウィークが免除されました。
へたってる場合じゃないので助かる。
よっぽどしんどいってことかねこれは。
とにかく「横たわる」か。
と、横たわりの仙人をやっていたら、
初日の出クルージングから帰ってきたヒゲくんが
「あれ?しんどいの?大丈夫?」とかいうので
これは良い教育の機会だ、と思い
「あのね。大 丈 夫 じ ゃ な い ん で す よ 。」
と、教えておきました。
見りゃわかるだろう、というようなことがわからないという人が時々いますが
たまたまそれがオットだった場合、
ハッキリ言ってさしあげる、というとこからつきあいを始めねばなりません。面倒です。
わからない、だけで、悪気がないので「もう撃つぞコラ。」というわけにもいきません。
あ、そうか。大丈夫じゃないんだ。とわかったようで、
「またおでんー」と言わなくなりました。エライエライ。
ヒゲくんご実家から、年賀においでよと言われたので孫の顔を見せに行くと
見なくたってわかる、というタイプのお義母さんがヒゲくん(実の二男)をじわじわとイビッてました。
さすが、おかあさん、エクセレントです。
効果があったのか、
大阪までボクが運転する。
ETCを買いに行こう。
と言いだしました。
おお。やさしさ発動か。やればできるこ。
「どうしても環状線沿いの三田屋(焼き肉屋)に行きたいし。」
んー、おでんに飽きたのね。
やさしさ値、なかなか基準値を超えないですなぁ。
モックンが涅槃像のようにべろーんと寝そべって 一言。
「横たわりの仙人。」
なにそれ。
モ「いやー、おかあちゃんが、【いたわり】について話してたやんか。
ボクあれ聞いて、
いたわりの精神、いたわりのせいしん、・・・・・横たわりの仙人て、浮かんでさぁ。」
「横たわりの仙人」が
今だ、折れそうだから母をいたわれ!という場合のパスワードになりました。
「横たわりの仙人。」
なにそれ。
モ「いやー、おかあちゃんが、【いたわり】について話してたやんか。
ボクあれ聞いて、
いたわりの精神、いたわりのせいしん、・・・・・横たわりの仙人て、浮かんでさぁ。」
「横たわりの仙人」が
今だ、折れそうだから母をいたわれ!という場合のパスワードになりました。
見つけておいた母の色紙。
母の趣味の水墨画に歌が書いてあって、
たぶんこれは野鳥の会の発表会に出品したもの。
おにいちゃんにスキャナで読み込んでもらって
JPEGにして送ってもらった。
寒中見舞いはがきを
母の色紙で作りました。
毎年50枚近くを手書きしていた
母の水墨画の年賀はがきを楽しみにしてくれていた方たちに
最後まで母らしくさようならが言えるなぁ。
すごいよ。おかあちゃん。
わたしあての年賀状も
すてきな寒中見舞いもれなく返信です。
母の趣味の水墨画に歌が書いてあって、
たぶんこれは野鳥の会の発表会に出品したもの。
おにいちゃんにスキャナで読み込んでもらって
JPEGにして送ってもらった。
寒中見舞いはがきを
母の色紙で作りました。
毎年50枚近くを手書きしていた
母の水墨画の年賀はがきを楽しみにしてくれていた方たちに
最後まで母らしくさようならが言えるなぁ。
すごいよ。おかあちゃん。
わたしあての年賀状も
すてきな寒中見舞いもれなく返信です。
おおかた役所が閉まるまでにできることはすませた。
あとは新年になって役所が開いてからです。
てことで、いったん帰るよ。
子どもたちからSOSメールが頻繁になってきたし。
おにいちゃん、飲みすぎるなよー、と念を押して帰る。
うちに着いたらそこは「こどものくに」でした。
パナシ!パナシ!パナシ!
うおう!パナシであふれる我が家!
・・・・・・・・・・あしたから、がんばる。
オトナは?ここにはオトナがいたはず。
オトナのヒトはどこ?
「忘年会で今夜は帰ってこないってー。」
状 況 が 把 握 で き ま せ ん
身内を亡くしたおくさんがぼろぼろですが?なにか?
んー、これは、「いたわる」ということを
わたしが子どもたちに教えねばならないね。
そうか、ここはわたしの仕事だったか。カーーーーーッ。
ということで、
子どものみなさんに、
【いたわる】ということについて講義をしました。
きのう、いたわる見本をみたところです。
実習のあとだから明確です。
あのね、おかあちゃんはね、元気そうに見えるかもしれないけど、
ものすごく今 ぽきん、て折れそうなの。
これはね、このあときっとあなたたち、そういう折れちゃいそうな人に出会うことがあると思うから
大事なことだと思って聞いてね。
折れて立ち上がれなくなりそうな人がいるときにね、
できることはね、「いたわる」ってことなの。
いたわるって、いわれてもなにしていいかわからないかもしれないけど、
とってもかんたんでね、3つだけなの。
ひとつめはね、「余計なことはしない。」
ふたつめはね、「大事にする。」
みっつめはね、「そばにいる。」
これだけなの。
だからね、今日からこれをこころがけるよーに!
強制的にワタシをいたわるよーに!わかったかーーーーーっ
教育、教育。
教育のゆきとどかなかったヒゲくんはお泊まり忘年会の翌日、
「だって、割引券が今日まで!」と映画を見にゆきました。
あきらめるのも、愛か。
刺される前に気づけばいいとおもうみたいな。
あとは新年になって役所が開いてからです。
てことで、いったん帰るよ。
子どもたちからSOSメールが頻繁になってきたし。
おにいちゃん、飲みすぎるなよー、と念を押して帰る。
うちに着いたらそこは「こどものくに」でした。
パナシ!パナシ!パナシ!
うおう!パナシであふれる我が家!
・・・・・・・・・・あしたから、がんばる。
オトナは?ここにはオトナがいたはず。
オトナのヒトはどこ?
「忘年会で今夜は帰ってこないってー。」
状 況 が 把 握 で き ま せ ん
身内を亡くしたおくさんがぼろぼろですが?なにか?
んー、これは、「いたわる」ということを
わたしが子どもたちに教えねばならないね。
そうか、ここはわたしの仕事だったか。カーーーーーッ。
ということで、
子どものみなさんに、
【いたわる】ということについて講義をしました。
きのう、いたわる見本をみたところです。
実習のあとだから明確です。
あのね、おかあちゃんはね、元気そうに見えるかもしれないけど、
ものすごく今 ぽきん、て折れそうなの。
これはね、このあときっとあなたたち、そういう折れちゃいそうな人に出会うことがあると思うから
大事なことだと思って聞いてね。
折れて立ち上がれなくなりそうな人がいるときにね、
できることはね、「いたわる」ってことなの。
いたわるって、いわれてもなにしていいかわからないかもしれないけど、
とってもかんたんでね、3つだけなの。
ひとつめはね、「余計なことはしない。」
ふたつめはね、「大事にする。」
みっつめはね、「そばにいる。」
これだけなの。
だからね、今日からこれをこころがけるよーに!
強制的にワタシをいたわるよーに!わかったかーーーーーっ
教育、教育。
教育のゆきとどかなかったヒゲくんはお泊まり忘年会の翌日、
「だって、割引券が今日まで!」と映画を見にゆきました。
あきらめるのも、愛か。
刺される前に気づけばいいとおもうみたいな。
飯でも食おうと、正月にいつも会う友だちが誘ってくれた。
そんな気分じゃないのかどうなのか
ふらふらと遊びに行ってもよいものなのかどうなのか
決めかねる気もするけれど
でもお風呂に入りたいので都心まで出た。
4日もおふろに入ってない。被災地か。
化粧品も忘れたのですっぴんで友に会う。
食べられてないんだろう、ということを知っていた。
寝られてないんだろう、ということを知っていた。
ものすごくがんばったんだろう、ということを知っていた。
溜めて飲み込んだことを吐き出すとこがほしいんだろう、ということを知っていた。
ちゃんと泣けてないんだろう、ということを知っていた。
ひとって、あったかいな。
わかってくれるひとがいて、心配してくれる人がいて、
いたわられるって、こういうことなんだ、ってわかりました。
うえーんて子どもみたいな泣き方してかっこ悪かった。
そんな気分じゃないのかどうなのか
ふらふらと遊びに行ってもよいものなのかどうなのか
決めかねる気もするけれど
でもお風呂に入りたいので都心まで出た。
4日もおふろに入ってない。被災地か。
化粧品も忘れたのですっぴんで友に会う。
食べられてないんだろう、ということを知っていた。
寝られてないんだろう、ということを知っていた。
ものすごくがんばったんだろう、ということを知っていた。
溜めて飲み込んだことを吐き出すとこがほしいんだろう、ということを知っていた。
ちゃんと泣けてないんだろう、ということを知っていた。
ひとって、あったかいな。
わかってくれるひとがいて、心配してくれる人がいて、
いたわられるって、こういうことなんだ、ってわかりました。
うえーんて子どもみたいな泣き方してかっこ悪かった。
税務署に開廃業届を出しに行った帰り、
おにいちゃんが「おっきいテレビがほしい」と言いだした。
む。
昨日、リサイクルショップで見たやつだな。
まぁ待て。
葬式代にも苦労しといて、なにを言う。
電器屋に寄る。
40インチの地デジ薄型液晶テレビが15万円。
「おにいちゃん、あれ、半年後の目標にしようよ。
ちゃんと仕事して、あれ買うの目標にしようよ。」と言ってみるが
「しやけど、ワシ、おっきいテレビなかったら年末おちこむー」とか言いだす。
キー!
もう一軒、リサイクルショップに寄ろう、と言うので行ってみる。
29インチのブラウン管テレビが9800円だ。
「ちっこいのでええやん!待てよ!11年8月まで!」
「いやや~、わし、これでええ~。」
「おっきいのかてな、地デジチューナ内蔵なし、中古、ていうのを検索したら安いの出てくるって!なにもいまさらブラウン管買うことない!」
「いやや~、DVD見るのにほしい~」
「まずカカクドットコム!」
「もうええって~。」
「引っ越し先でええの買うまで待て!待てへんのかー!」
「待てへんワイ~」
ガクリ。
これだけ大きいブラウン管だと運ぶのに二人がかりだよなー。
わかりましたよ。
わたしがいるうちに運ぶの手伝ってやるよ。
ワーイと小躍りしてレジに駆け寄る困ったオッサン。
車の後部座席を開けに行きました。
台車に運びおろされたテレビを見ていたら
情けないやら腹が立つやら、モヤモヤモヤーとやるせな~い気分でふくらんできたところに
お買い上げのテレビに破損発見。
導火線点火。
「あらっ、そこ、割れてるねぇ。」
「そうですねぇ。ちょっとこれは相当割れちゃってますねぇ。」
「うーんこれ、下までヒビ入ってるよ?」
「ああ、そうですねぇ。」
「落としたんとちゃうの?」
「でも、うつるのはうつるんですけども。」
「そうはいうてもなぁ。」
「・・・わかりました。値引きさせてください。」
2000円値引き。
わたし、まさかお葬式のあとにテレビ値切るなんて思えへんかった。
ちょっと壊れたか。
値切った2000円で古本屋で見つけた「よつばと!」を5巻まで買いました。
やっぱり壊れてるかわたし。
ねえ、テレビくん。悪いけど年末年始、おにいちゃんの子守、頼むね。
おにいちゃんが「おっきいテレビがほしい」と言いだした。
む。
昨日、リサイクルショップで見たやつだな。
まぁ待て。
葬式代にも苦労しといて、なにを言う。
電器屋に寄る。
40インチの地デジ薄型液晶テレビが15万円。
「おにいちゃん、あれ、半年後の目標にしようよ。
ちゃんと仕事して、あれ買うの目標にしようよ。」と言ってみるが
「しやけど、ワシ、おっきいテレビなかったら年末おちこむー」とか言いだす。
キー!
もう一軒、リサイクルショップに寄ろう、と言うので行ってみる。
29インチのブラウン管テレビが9800円だ。
「ちっこいのでええやん!待てよ!11年8月まで!」
「いやや~、わし、これでええ~。」
「おっきいのかてな、地デジチューナ内蔵なし、中古、ていうのを検索したら安いの出てくるって!なにもいまさらブラウン管買うことない!」
「いやや~、DVD見るのにほしい~」
「まずカカクドットコム!」
「もうええって~。」
「引っ越し先でええの買うまで待て!待てへんのかー!」
「待てへんワイ~」
ガクリ。
これだけ大きいブラウン管だと運ぶのに二人がかりだよなー。
わかりましたよ。
わたしがいるうちに運ぶの手伝ってやるよ。
ワーイと小躍りしてレジに駆け寄る困ったオッサン。
車の後部座席を開けに行きました。
台車に運びおろされたテレビを見ていたら
情けないやら腹が立つやら、モヤモヤモヤーとやるせな~い気分でふくらんできたところに
お買い上げのテレビに破損発見。
導火線点火。
「あらっ、そこ、割れてるねぇ。」
「そうですねぇ。ちょっとこれは相当割れちゃってますねぇ。」
「うーんこれ、下までヒビ入ってるよ?」
「ああ、そうですねぇ。」
「落としたんとちゃうの?」
「でも、うつるのはうつるんですけども。」
「そうはいうてもなぁ。」
「・・・わかりました。値引きさせてください。」
2000円値引き。
わたし、まさかお葬式のあとにテレビ値切るなんて思えへんかった。
ちょっと壊れたか。
値切った2000円で古本屋で見つけた「よつばと!」を5巻まで買いました。
やっぱり壊れてるかわたし。
ねえ、テレビくん。悪いけど年末年始、おにいちゃんの子守、頼むね。
お葬式が金曜日、というのはこれまたよいスケジューリングだったよ。おかあちゃん。
おかげで土日は市役所待ち、電気水道ガス新聞待ちで、
頭の休息ができました。
土日にしたのは図書館に本の寄贈の段取りをつけたことだけ。
2月のリサイクルフェアの本の募集が始まったところだって。
月曜は朝から動きます。
健康保険証の返納
年金手帳の返納
後期高齢者は埋葬費が出ます
介護保険証の返納
それぞれ収納済みの保険料と、年金が兄の口座に振り込まれるように手続き。
世帯主だった母が亡くなったので
兄の名義に書き換えるもの、
兄が保険料を支払う手続きをするもの、
口座を変更するもの、
書類を大量にやっつけます。
おにいちゃん、戸籍とう本と、住民票と、除籍を市民課でとってきて、と頼んだら
束で取ってきました。ナゼ。
「いや、ようけ、いるかとおもって。」
いるだけ言う。こんなとこで小銭無駄遣いすんなっ。
市役所では最後に水道局によって閉線手続き。
続いて法務局。
相続の段取りを教えてもらいます。
うへーん。けっこうややこしー。
帰り道、ひとりで買い物して帰ろうと駅で降ろしてもらって別行動。
あ。ここ、先生のうちの駅。と思って、思ったら途中下車。
毎年お正月にお年賀にうかがう高校の先生のおうちを訪ねました。
ここもどこからか連絡が回っていて先生ご存知でした。
「たいへんやったなぁ。」とふだんの湯飲みにお茶ついでくれて、
「これ食べ。」と甘いはちみつクッキーをくれました。
先生もお母さんを亡くしたばかりだったので、
お葬式以後のことをあれこれ知恵つけてもらいました。
んー、でも、先生、むちゃくちゃなんだよね。
もらったお香典そのまま返しちゃったり、納骨なんかヤダってしてなかったり。
「センセ、そんなんてあり?」
「アリじゃ。」
そうですか。
生きてるもんが納得したらなんでもアリなんだそうです。
こういうおっしょさんについたから、今のわたしがあるともいえる。トホホ。
甘いおやつ食べて、ちょっと元気出ました。
テレビガイドを買って帰って、新聞を断りました。
おかげで土日は市役所待ち、電気水道ガス新聞待ちで、
頭の休息ができました。
土日にしたのは図書館に本の寄贈の段取りをつけたことだけ。
2月のリサイクルフェアの本の募集が始まったところだって。
月曜は朝から動きます。
健康保険証の返納
年金手帳の返納
後期高齢者は埋葬費が出ます
介護保険証の返納
それぞれ収納済みの保険料と、年金が兄の口座に振り込まれるように手続き。
世帯主だった母が亡くなったので
兄の名義に書き換えるもの、
兄が保険料を支払う手続きをするもの、
口座を変更するもの、
書類を大量にやっつけます。
おにいちゃん、戸籍とう本と、住民票と、除籍を市民課でとってきて、と頼んだら
束で取ってきました。ナゼ。
「いや、ようけ、いるかとおもって。」
いるだけ言う。こんなとこで小銭無駄遣いすんなっ。
市役所では最後に水道局によって閉線手続き。
続いて法務局。
相続の段取りを教えてもらいます。
うへーん。けっこうややこしー。
帰り道、ひとりで買い物して帰ろうと駅で降ろしてもらって別行動。
あ。ここ、先生のうちの駅。と思って、思ったら途中下車。
毎年お正月にお年賀にうかがう高校の先生のおうちを訪ねました。
ここもどこからか連絡が回っていて先生ご存知でした。
「たいへんやったなぁ。」とふだんの湯飲みにお茶ついでくれて、
「これ食べ。」と甘いはちみつクッキーをくれました。
先生もお母さんを亡くしたばかりだったので、
お葬式以後のことをあれこれ知恵つけてもらいました。
んー、でも、先生、むちゃくちゃなんだよね。
もらったお香典そのまま返しちゃったり、納骨なんかヤダってしてなかったり。
「センセ、そんなんてあり?」
「アリじゃ。」
そうですか。
生きてるもんが納得したらなんでもアリなんだそうです。
こういうおっしょさんについたから、今のわたしがあるともいえる。トホホ。
甘いおやつ食べて、ちょっと元気出ました。
テレビガイドを買って帰って、新聞を断りました。
短歌誌の主催先生からお花が届いた。
立派なお花。立派なお名前。
お花に添えられた先生の名札をみながら、ああ、そうか、と思い当った。
この先生、わたしのうちの隣町にある浄土真宗の大本山の管主さまだった。
寺内町の広がる大きな町の本山の管主で、併設の仏教系学園の学長で、
つまりは仏さまのプロだ。
ああ。
そうか、だから、おかあちゃん、わたしが電話しやすいように
先生のあて名書きをした封筒を、よくわかる所に置いといてくれたのか。
お花のお礼の電話をかける。
母はまだ、お戒名をいただいてないんです、という話になって、
先生、先生にこんなことを申し上げるのは
まったく釈迦に説法で、ご無礼なことですけれども
お戒名、というのは
あちらへいってからの名前だと聞きました。
でしたら、
とても乱暴なお願いを申しあげるようで、わたしもどうかしてるとおもうんですが
先生に、母の名付け親になっていただくわけにはいかないでしょうか。
きっと、母がいちばんうれしいことだと思うんです。
わたしでよければ、つけさせていただきましょう。
先生以上に母が喜ぶ名付け親はないです。
母が一番好きだった短歌会の主催で
とてもとても母を大事にしてくださっていた先生に
母の名前をつけていただくことになりました。
おかあちゃんよかったね。
きっとむこうで、先に逝かれてるおともだちに、
「わたし、先生につけてもうたわー!」って得意げな顔で自慢するに違いない。(そういう人:B型)
いただくとかえって、つけづろうございますから、なにもいただきません。
と先生がお布施を断られたことも
「わたしの実力やわー」とか言って自慢するに違いない。(そういう人:辰年)
おかあちゃんの、徳、やと思うよ。
存分に自慢したらいいよ。
立派なお花。立派なお名前。
お花に添えられた先生の名札をみながら、ああ、そうか、と思い当った。
この先生、わたしのうちの隣町にある浄土真宗の大本山の管主さまだった。
寺内町の広がる大きな町の本山の管主で、併設の仏教系学園の学長で、
つまりは仏さまのプロだ。
ああ。
そうか、だから、おかあちゃん、わたしが電話しやすいように
先生のあて名書きをした封筒を、よくわかる所に置いといてくれたのか。
お花のお礼の電話をかける。
母はまだ、お戒名をいただいてないんです、という話になって、
先生、先生にこんなことを申し上げるのは
まったく釈迦に説法で、ご無礼なことですけれども
お戒名、というのは
あちらへいってからの名前だと聞きました。
でしたら、
とても乱暴なお願いを申しあげるようで、わたしもどうかしてるとおもうんですが
先生に、母の名付け親になっていただくわけにはいかないでしょうか。
きっと、母がいちばんうれしいことだと思うんです。
わたしでよければ、つけさせていただきましょう。
先生以上に母が喜ぶ名付け親はないです。
母が一番好きだった短歌会の主催で
とてもとても母を大事にしてくださっていた先生に
母の名前をつけていただくことになりました。
おかあちゃんよかったね。
きっとむこうで、先に逝かれてるおともだちに、
「わたし、先生につけてもうたわー!」って得意げな顔で自慢するに違いない。(そういう人:B型)
いただくとかえって、つけづろうございますから、なにもいただきません。
と先生がお布施を断られたことも
「わたしの実力やわー」とか言って自慢するに違いない。(そういう人:辰年)
おかあちゃんの、徳、やと思うよ。
存分に自慢したらいいよ。
おかあちゃんが亡くなったのが23日。
冬休み初日。
クリスマスイブ。クリスマス。全部ふっとんだわけだ。
都会の冬は華やかだ。
明るくて、陽気で、歩いているだけで浮き立つような。
師走の都会はこんなふうだった、と田舎になじんだわたしには懐かしいし、
子どもたちには物珍しい。
ヒゲ君は先月の組合おっさん韓国旅行で激辛青唐辛子にやられて以来ずっと調子が悪いらしい。
調子が悪いところへ仕事が混んできてイヤらしい。
そこへ思わぬロングバケーション。
おかあちゃんからのプレゼントやと思って、
のんびりした年末を大阪で過ごすのもいいかもね、と
わたしも確かに、申しました。が。
カレーが食べたいだの、スーパー銭湯にもう一度行きたいだの、
おばあちゃんのうちの宝物を発掘しようだの
都会遊びのガイドにわたしを当てにしているようだの、
えー、しんどいのー?じゃ、ゲーム大会しよ~!だの、
・・・・・・あんたたちは、ゆるみすぎじゃ。
とくに受験生よ。
2月1日に私立の入試が迫っている受験生よ。
なぜ勉強道具を持参していないのだね。
なぜDSiは充電器も忘れずに持ってきているのかね。
たしかにねぇ。
気が紛れる、てのも大事なことかもしれませんが、
兄を気遣いつつ、
諸手続の段取りをすすめつつ、
弔問の応対をしつつ、
バーケーションモードの家族の面倒も見る、ってのは
この際、私にはムリだよね。うん。
帰れ。イナカにとっとと帰れっ。
追い返しました。
冬休み初日。
クリスマスイブ。クリスマス。全部ふっとんだわけだ。
都会の冬は華やかだ。
明るくて、陽気で、歩いているだけで浮き立つような。
師走の都会はこんなふうだった、と田舎になじんだわたしには懐かしいし、
子どもたちには物珍しい。
ヒゲ君は先月の組合おっさん韓国旅行で激辛青唐辛子にやられて以来ずっと調子が悪いらしい。
調子が悪いところへ仕事が混んできてイヤらしい。
そこへ思わぬロングバケーション。
おかあちゃんからのプレゼントやと思って、
のんびりした年末を大阪で過ごすのもいいかもね、と
わたしも確かに、申しました。が。
カレーが食べたいだの、スーパー銭湯にもう一度行きたいだの、
おばあちゃんのうちの宝物を発掘しようだの
都会遊びのガイドにわたしを当てにしているようだの、
えー、しんどいのー?じゃ、ゲーム大会しよ~!だの、
・・・・・・あんたたちは、ゆるみすぎじゃ。
とくに受験生よ。
2月1日に私立の入試が迫っている受験生よ。
なぜ勉強道具を持参していないのだね。
なぜDSiは充電器も忘れずに持ってきているのかね。
たしかにねぇ。
気が紛れる、てのも大事なことかもしれませんが、
兄を気遣いつつ、
諸手続の段取りをすすめつつ、
弔問の応対をしつつ、
バーケーションモードの家族の面倒も見る、ってのは
この際、私にはムリだよね。うん。
帰れ。イナカにとっとと帰れっ。
追い返しました。
80代の女性とは思えないほどご立派です。
と葬儀屋さんも、おんぼうさんもほめる立派なお骨。
おかあちゃん、あなたって、どこへ行ってもさいごまで褒められはるんやねぇ。
じゃこ、毎日食べてたもんなぁ。
骨粗鬆症検査で50代、って言われたんやもんなぁ。
箸使いのじょうずな3歳の孫も
あなたのお骨をちゃんとひろいましたよ。
あなたが38歳でわたしを産んでくれたから
わたしも39歳でこの子を産めました。
おかあちゃんが
あんたは、うまれてきただけで、もう親孝行が済んでるからね、ってよくわたしに言ってたことが
この子を授かって、とってもよくわかります。
さあ。おまたせ。
おうちに帰ろうね。おかあちゃん。
と葬儀屋さんも、おんぼうさんもほめる立派なお骨。
おかあちゃん、あなたって、どこへ行ってもさいごまで褒められはるんやねぇ。
じゃこ、毎日食べてたもんなぁ。
骨粗鬆症検査で50代、って言われたんやもんなぁ。
箸使いのじょうずな3歳の孫も
あなたのお骨をちゃんとひろいましたよ。
あなたが38歳でわたしを産んでくれたから
わたしも39歳でこの子を産めました。
おかあちゃんが
あんたは、うまれてきただけで、もう親孝行が済んでるからね、ってよくわたしに言ってたことが
この子を授かって、とってもよくわかります。
さあ。おまたせ。
おうちに帰ろうね。おかあちゃん。
は。お精進落としの食事を用意しなきゃいかんのか!
と気がついたのが前日午後。
20年も離れていた地元で、使えそうな仕出し屋も割烹も心当たりがない。
のが、普通なのに。
1軒だけ心当たりがある。
斎場からの幹線道路のすぐそばで
気取らないおいしい和食で
テーブル席だから足の悪いおじさんにもラクな店。
今年の5月に高校の恩師の出版記念の食事会でお世話になった店だ。
まだケータイに番号も残っている。
無茶を承知で当日朝電話した。
12人の精進落としの食事会を1時半ごろからお願いしたいんですけれど。
おかみさん、あっさり「用意しておきます。小鉢をたくさんもりあわせたのでいいなぁ?」
と引き受けてくれた。
なんだか神がかりだなぁ~ここまでノンストップで運ぶと。
寒い山の斎場を降りて、店に入ると貸し切りにしてくれてあって
ちょうど湯気の立った料理が並んでいた。
おなか、ぺこぺこ。
ここで食べとかなきゃ、あとがもたないゾーと自分に喝を入れて
「おねえさん、おかわりくださーい」と茶碗を上げると
ぼくも、わしも、わたしももうちょっとほしい、とお店のおひつが空になるまで親族がおかわり。
精進落としでおかわりって。
お義父さんが
「つめたーいかぱかぱに乾いたうまない寿司とかより、
こんなあったかいうまいもんがちゃんとした料理屋さんで食べられて、さすがに都会は違うのぅ~。」と
感心しきりに味噌汁をおかわりしていたけれども
違いますから。
いくら都会でも、こんな離れ業のヒネリのきいてるお葬式はめったにおめにかかれませんから。たぶん。
義父「わしもしたいのぅ、こういうお葬式。」とわたしを眺めるけれど
あー。お義父さんの場合は、チームリーダーじゃないから、仕切るの無理だな、わたし。ザンネーン。
お店のご主人とは二度目だったけれど、自然と母のお葬式の話になりました。
急だったこと。
市営の斎場で、身内だけでお葬式を上げたこと。
お通夜もなかったこと。
兄の勘違いから、浄土宗なのに真言宗のお坊さんに引導渡してもらったこと。
まだお戒名もついてないこと。
実はこのご主人、高野山の修験僧。
「そんでええねん。充分な見送りや。ええ式ができたな。心で送れたらそれが一番やねん。」
・・・なんだか、ほんとに神がかり的なご縁に助けられて なにもかもが運んでいきます。
おかわりして、腹に力もたまったし、次だ、次。
ごちそうさまでした。
と気がついたのが前日午後。
20年も離れていた地元で、使えそうな仕出し屋も割烹も心当たりがない。
のが、普通なのに。
1軒だけ心当たりがある。
斎場からの幹線道路のすぐそばで
気取らないおいしい和食で
テーブル席だから足の悪いおじさんにもラクな店。
今年の5月に高校の恩師の出版記念の食事会でお世話になった店だ。
まだケータイに番号も残っている。
無茶を承知で当日朝電話した。
12人の精進落としの食事会を1時半ごろからお願いしたいんですけれど。
おかみさん、あっさり「用意しておきます。小鉢をたくさんもりあわせたのでいいなぁ?」
と引き受けてくれた。
なんだか神がかりだなぁ~ここまでノンストップで運ぶと。
寒い山の斎場を降りて、店に入ると貸し切りにしてくれてあって
ちょうど湯気の立った料理が並んでいた。
おなか、ぺこぺこ。
ここで食べとかなきゃ、あとがもたないゾーと自分に喝を入れて
「おねえさん、おかわりくださーい」と茶碗を上げると
ぼくも、わしも、わたしももうちょっとほしい、とお店のおひつが空になるまで親族がおかわり。
精進落としでおかわりって。
お義父さんが
「つめたーいかぱかぱに乾いたうまない寿司とかより、
こんなあったかいうまいもんがちゃんとした料理屋さんで食べられて、さすがに都会は違うのぅ~。」と
感心しきりに味噌汁をおかわりしていたけれども
違いますから。
いくら都会でも、こんな離れ業のヒネリのきいてるお葬式はめったにおめにかかれませんから。たぶん。
義父「わしもしたいのぅ、こういうお葬式。」とわたしを眺めるけれど
あー。お義父さんの場合は、チームリーダーじゃないから、仕切るの無理だな、わたし。ザンネーン。
お店のご主人とは二度目だったけれど、自然と母のお葬式の話になりました。
急だったこと。
市営の斎場で、身内だけでお葬式を上げたこと。
お通夜もなかったこと。
兄の勘違いから、浄土宗なのに真言宗のお坊さんに引導渡してもらったこと。
まだお戒名もついてないこと。
実はこのご主人、高野山の修験僧。
「そんでええねん。充分な見送りや。ええ式ができたな。心で送れたらそれが一番やねん。」
・・・なんだか、ほんとに神がかり的なご縁に助けられて なにもかもが運んでいきます。
おかわりして、腹に力もたまったし、次だ、次。
ごちそうさまでした。
山のてっぺんの市営の斎場へ向かう。
ああ このお寺 夏休みのたびに写生しに連れてきてもらったなぁ
ああ このプール今年の夏に子どもたち連れて来たなぁ あの時は元気だったなぁ
向かう道で折れそうになる。
がんばれ。がんばれ。
市営の火葬場の同じ建物の中に備え付けの祭壇があって
そこを手早く葬儀屋さんが飾りつけてゆく
30分もしないうちに立派な会場が仕上がった。
棺に入って祀られているけれど
おかあちゃんはいつもと変わらずふっくらした顔をしていて
お参りする気になれない
おかあちゃん、みんな来てくれるって、と声をかけたら
もういいのにぃ、と言ってるような気もする
おじさんが着いた。母の弟だ。
秋ごろから電話に出なくなって母と心配していたのはビンゴ。
やっぱり入院して施設で暮らしていた。
おじさんの息子と娘もおじさんに付き添ってきてくれた。
このいとこたちに会うのは久しぶり。
大好きだった従兄は背中にチャックが着いて中に入ってるんでしょ本人が?というくらい
体積が数倍になっていました。
お義父さんが着いた。義弟くん、へろへろだ。
アウェイをものともしない、いつも通りの激走お義父さんにちょっと和む。
うん、生きたいように生きよ年寄り。
これでお参りの人は全部、のはずが
どこからどう回ったのか
母の短歌友だちがきてくださった。
友だちと言っても10代と20代と30代。
全員が私よりも年下だ。
棺に入れようと思って持ってきた帽子を見せて
これをよくかぶってたように思うんです、どうでした?と尋ねたら
あ、それです。それ、一番のお気に入りでしたよ。と教えていただく。
見たことのある布のペンケースだな、と思っていたら
これ、おかあさまにいただいたんですよ、とおっしゃる。
わたしも、ぼくも、と若い学生さんたちがみんななにか母の手作り品をもらってくださっていた。
短歌の批評は年齢が関係ない。肩書きももちろん関係ない。
母の作品評は撰者の先生の作品でも容赦ないかわりに
学生の歌だろうが良い部分をよろこんで取り上げる。
遠慮して言いたいことが言えない学生歌会のみなさんは
大先生をバッサリぶった切ってケロリとしている母をたいそう愛してくださっていたようだ。
母がキツイことを申し上げてたでしょう。ごめんなさいねー。
いえいえ、やさしかったですよ。
作品評を読んでいたら主催先生の歌でも容赦なくって。
いやあ、それがもう痛快で。
笑顔で語ることがいちばんよろこぶよね。
それでも、ときどき動けなくなる。
心が折れそうになるときって体がこわばるんだと知る。
棺の中のおかあちゃんに
「これ!しゃんとしなさい!あんたがここでがんばらんとどうするの!」と言われたので
ぎゃーオニめー最後までーと母娘のいつもの軽口を胸に溜めてがんばる。
これで最後のお別れです、と
棺にお気に入りの帽子と、
原稿用紙と、封筒と、鉛筆と清書用のペンと、ハンコと
23日からの新しい下書き帳と、元気に遊び歩いてる母の歌の載った歌集を一冊入れた。
また動けなくなる。ヤバイ。
大きな声をあげて泣いてしまったら きっともう立てなくなる
棺のふちを握って のどにぐりぐりをためながら 涙だけは存分にそのままほうっておいた。
きったない顔で泣いちゃったよおかあちゃん。
こじんまりと、あったかく おみおくりできました。
ああ このお寺 夏休みのたびに写生しに連れてきてもらったなぁ
ああ このプール今年の夏に子どもたち連れて来たなぁ あの時は元気だったなぁ
向かう道で折れそうになる。
がんばれ。がんばれ。
市営の火葬場の同じ建物の中に備え付けの祭壇があって
そこを手早く葬儀屋さんが飾りつけてゆく
30分もしないうちに立派な会場が仕上がった。
棺に入って祀られているけれど
おかあちゃんはいつもと変わらずふっくらした顔をしていて
お参りする気になれない
おかあちゃん、みんな来てくれるって、と声をかけたら
もういいのにぃ、と言ってるような気もする
おじさんが着いた。母の弟だ。
秋ごろから電話に出なくなって母と心配していたのはビンゴ。
やっぱり入院して施設で暮らしていた。
おじさんの息子と娘もおじさんに付き添ってきてくれた。
このいとこたちに会うのは久しぶり。
大好きだった従兄は背中にチャックが着いて中に入ってるんでしょ本人が?というくらい
体積が数倍になっていました。
お義父さんが着いた。義弟くん、へろへろだ。
アウェイをものともしない、いつも通りの激走お義父さんにちょっと和む。
うん、生きたいように生きよ年寄り。
これでお参りの人は全部、のはずが
どこからどう回ったのか
母の短歌友だちがきてくださった。
友だちと言っても10代と20代と30代。
全員が私よりも年下だ。
棺に入れようと思って持ってきた帽子を見せて
これをよくかぶってたように思うんです、どうでした?と尋ねたら
あ、それです。それ、一番のお気に入りでしたよ。と教えていただく。
見たことのある布のペンケースだな、と思っていたら
これ、おかあさまにいただいたんですよ、とおっしゃる。
わたしも、ぼくも、と若い学生さんたちがみんななにか母の手作り品をもらってくださっていた。
短歌の批評は年齢が関係ない。肩書きももちろん関係ない。
母の作品評は撰者の先生の作品でも容赦ないかわりに
学生の歌だろうが良い部分をよろこんで取り上げる。
遠慮して言いたいことが言えない学生歌会のみなさんは
大先生をバッサリぶった切ってケロリとしている母をたいそう愛してくださっていたようだ。
母がキツイことを申し上げてたでしょう。ごめんなさいねー。
いえいえ、やさしかったですよ。
作品評を読んでいたら主催先生の歌でも容赦なくって。
いやあ、それがもう痛快で。
笑顔で語ることがいちばんよろこぶよね。
それでも、ときどき動けなくなる。
心が折れそうになるときって体がこわばるんだと知る。
棺の中のおかあちゃんに
「これ!しゃんとしなさい!あんたがここでがんばらんとどうするの!」と言われたので
ぎゃーオニめー最後までーと母娘のいつもの軽口を胸に溜めてがんばる。
これで最後のお別れです、と
棺にお気に入りの帽子と、
原稿用紙と、封筒と、鉛筆と清書用のペンと、ハンコと
23日からの新しい下書き帳と、元気に遊び歩いてる母の歌の載った歌集を一冊入れた。
また動けなくなる。ヤバイ。
大きな声をあげて泣いてしまったら きっともう立てなくなる
棺のふちを握って のどにぐりぐりをためながら 涙だけは存分にそのままほうっておいた。
きったない顔で泣いちゃったよおかあちゃん。
こじんまりと、あったかく おみおくりできました。